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「逃げ恥」にみる男女関係のあり方

逃げるは恥だが役に立つ」通称:逃げ恥

昨年、恋ダンスなどと相まって大ヒットしました。

ところで、今から6, 7年まえに「モテキ」という作品もかなりのヒットをとばしました。

両者の共通点は「童貞(恋愛弱者)を標的としたラブコメ」だということです。

「逃げ恥」と「モテキ」における恋愛弱者

両作品の主人公を比較してみます。

「逃げ恥」
津崎平匡(キャスト:星野源)35歳。以下、ドラマ版のキャスト説明

IT 社に勤める地味なサラリーマン。京大卒。
性格は超真面目で曲がった事が大嫌い。35年間、彼女がいたことがない 「プロの独身」 であると自負している。
潔癖症なため、家事手伝いで来たみくりに細かい注文をつける。
人に家にいられたり、構われたりするのが好きではないが 「距離感をわきまえているし、仕事と割り切っている」 ところが自分にとっては好都合とみくりの勤務態度を気に入っていた。
そんな矢先、みくりの両親の引越しのために仕事を辞めることを告げられる。しかし、最後の勤務の日に意外な提案を受けることに…

 「モテキ
藤本幸世(キャスト:森山未來)31歳。以下、映画版のキャスト説明

恋にヘタレなサブカル好きの草食系男子(セカンド童貞)。対人スキルなし。お呼びがかからない派遣社員だったが、ひょうんなきっかけからニュースサイト制作会社にライターとして就職。突然訪れたモテキと魅力的な4人の女子…これまでけいけんしたことのなかった”本当の恋愛”を今度こそ?

両者とも恋愛弱者であることは共通しています。しかし「モテキ」では恋愛市場に参加しつつも恋が実らない、いわゆる「非モテ」という立場から、「逃げ恥」では高学歴エリートかつ恋愛市場への参入に価値を見出していない存在、として描かれています。

ところが両恋愛弱者は、恋愛市場での経験がある(モテキではかつ経験値が高い)女性(たち)からいいようにもてあそばれます。この翻弄されっぷりが、恋愛市場参入組にはユーモラスなものとして受け取られます。かくいう恋愛弱者組も、もしこんなことがあったらなあ…というフィクションとしての共感を得ます。こうして童貞ラブコメは、いつの時代もヒットメーカーとなるポテンシャルをもちます。

また、両作品の文化系サブカル層への希求力の高さはいうまでもありません。

モテキ」から「逃げ恥」への変化

「逃げ恥」が画期的であった点は、童貞(非モテ)が苦手とする他者との距離感のとり方を、ビジネスライクにシステム(仕組み)化していることにあります。本来、感情のみで物ごとが動いていた男女関係に、合理的な概念が導入されています。相手がガッキーであることを除けば、これはそこまで非現実的なことではないかも?と思った(高学歴)独身層も多いはずです。

「逃げ恥」がここまで多くの支持を集めたことは、単なる話題性だけにとどまらないと思います。そこに「男女関係」あるいは「家族」というものにたいする新たな価値観・希望を見出すことができます。

最後に断っておきますが、両原作とも大ファンです。